1.射殺された麻薬王が仕返ししてくれる者に5百万ペソの懸賞金を残す
2.セブ、マンダウエ、タリサイが水浸し
3.洪水対策:道路や水路へのゴミ捨て禁止から
4.台風1号明日5日フィリピン観測責任領域に
5.明日6日水曜ラマダン明け祝日
6.大統領が警察幹部5人を麻薬密売組織に関与と名指し
7.麻薬密売組織関与を指摘された元警察幹部のルート町長は大金持ち
8.大統領がフィリピンの3大麻薬王の名前公表
9.ISIS脅迫情報で警察厳戒態勢
10.ダーンバンタヤン町長とPeter Limに対する税務調査開始
11.管区警察の特別捜査隊を総入れ替え
12.セントラル・ビサヤ管区警察の5本部長を更迭
13.覚醒剤犯2707人自首
14.セブ市長が覚醒剤犯射殺への賞金廃止
15.大統領が麻薬王とは別人と主張しているPeter Limに会う
16.大統領とPeter Limの会見についての反応
17.大統領が近いうちにセブ州の麻薬腐敗市長・町長を公表
18.28人の警官が戦闘荒廃地域へ飛ばされる
19.4キロの覚醒剤所持の中国人女を空港で逮捕
20.Peter Limマニラの国家捜査局に現れる
21.デング熱昨年の2.48倍セントラル・ビサヤ
22.週末に麻薬容疑者12人殺される
23.反麻薬キャンペーンに失敗した知事市長は停職
24.4キロの覚醒剤所持の中国人女の接触相手を探す
25.私刑殺人(自警団スタイル殺人)増加
26.大統領はセブに軽量軌道交通システムを導入する意向
27.セブにも”死の部隊”がいるのか?

7月のセブ

1.射殺された麻薬王が仕返ししてくれる者に5百万ペソの懸賞金を残す

6月17日首都圏ラスピニャス市においてセブの大物麻薬王Jeffrey "Jaguar" Diazが射殺されたが、彼は生前殺されることを予感し彼を殺した者に対し仕返ししてくれる者に5百万ペソ(0.458換算で1092万円)の懸賞金を与えるとしモンテンルパ刑務所に服役している仲間の麻薬王にその金を託したという(WHEN suspected drug lord Jeffrey “Jaguar” Diaz was still alive, he reportedly gave P5 million to a fellow drug personality in Muntinlupa and instructed his friend to reward the money to persons who can kill his supposed assassins)。

Patrocinio Comendador Jr.セントラル・ビサヤ管区警察局長が、情報源は言えないがインサイダー情報で信頼性は高い( it’s very reliable)、としている。

Jeffrey "Jaguar”Diazはセントラル・ビサヤでトップの麻薬王と考えられていて(Jaguar was considered the top drug personality in Central Visayas)、彼の葬儀は6月25日月曜Calamba Cemetery in Cebu Cityで行われ、2500人が参列したという。

バランガイDuljo-Fatimaのバランガイ・キャプテンによると、Jaguarは貧乏人に金、医薬品、米、その他を与えていたという(Jaguar was there to pay their bills and medicines. He gives the poor people 10 kilos of rice and groceries every Christmas)。

警察は5百万ペソの懸賞金情報に接し警戒態勢を強めているが、一方マカオに逃亡するなどして当地を立ち去る麻薬密売人達が複数出てきているという。

(7月1日)

2.セブ、マンダウエ、タリサイが水浸し

昨日1日金曜夕方の3時間以上におよぶ豪雨でセブ、マンダウエ、タリサイの3市が水浸しとなり、多くの自動車が路上で動けなくなり、また多くの帰宅者が足止めされた(地元紙の見出し、3 cities swamped(Sun.Star Cebu)。 FLOOD STRANDS HUNDREDS( cebudailynews))。

洪水はところにより膝から胸の高さに達した(knee-to-chest level floods hit the metropolis following at least three hours of nonstop rain)。

特に洪水の被害が大きかったのは、マンダウエ市のA.S. Fortuna and Tipolo、タリサイ市のLawaan、セブ市のreclamation area and downtown Colon St.。

午後3時頃から雨が降り始め4時頃から特に強い雨になった。

午後6時にセブ市はラジオで、洪水が収まるまで職場等に留まれ、と放送している。

洪水が収まり道路交通が元に戻ったのは夜8時半~9時頃という。

山のバランガイでは小規模の土砂崩れが発生している。

マクタン気象台は、ラニーニャ現象の時は普段より強い雨が降る、そして今回はこの夏ラニーニャ現象が始まってから初めての豪雨であり、この傾向が来年2月まで続く可能性があるとしている。

セントラル・ビサヤ鉱山地球科学局(Mines and Geosciences Bureau (MGB) 7)は、各自治体に対して今後6~8ヶ月にわたり洪水対策や土砂崩れ対策に力を注ぐよう促した。

なお、マクタン気象台は今年14の台風がフィリピン領域を襲うと予測している(people should expect 14 typhoons to enter the country within this year)。

(7月2日)

3.洪水対策:道路や水路へのゴミ捨て禁止から

1昨日1日金曜夕方の大雨でセブ、マンダウエ、タリサイの3市が水浸しとなり、多くの帰宅者が何時間も足止めされたが、Josefa Ylanan建築官室長兼工学公共事業部長(head of the Office of the Building Official and also Department of Engineering and Public Works chief)は、洪水問題の解決にはまず一般大衆が取り組まなければならないと述べている(this problem must first be addressed by the general public)。

公共事業でいくら大きな排水路を造っても、一般大衆が道路や水路に捨てるゴミが排水路を詰まらせるので洪水が無くならないと指摘。

また、Ador Canlasセントラル・ビサヤ公共事業道路局長は、洪水の原因は水路を詰まらせるゴミと共に水路の自然な流れを妨害している不法占拠民の違法建築物であると指摘し、これらを地方自治体は条例等を制定して解決すべきとしている。

住みよいセブ運動(Movement for a Livable Cebu)のJoel Lee氏は、洪水も水不足も同じコインの裏表であると指摘。

樹木や森林や地下水などの自然が保水の役割を果たしていることにもっと注目すべきと言う。

樹木や森林や地下水は、雨が一気に海まで下るのを防ぐとともに土砂崩れも防ぐ。

樹木を大切にするとともに、浸透性の道路や駐車場の建設で地下水を保持することも必要としている( It would be much better to spend public funds to creature structures that would allow rainwater to percolate quickly into the underground aquifers by making the roads and parking lots permeable)。

(6月3日)

4.台風1号明日5日フィリピン観測責任領域に

台風1号(国際名、NEPARTAK)が3日日曜カロリン諸島で発生した。

明日5日火曜フィリピン観測責任領域(Philippine Area of Responsibility (PAR))に入ると予想され、入るとtropical cyclone Butchoy(フィリピン名)と命名される。

昨日3日日曜午後8時台風1号はミンダナオ島の東2,000キロにあり、時速7キロで北西に進んでおり、台湾方向を向いている。

一方、低気圧域が北サマール州の東85キロにあり、この低気圧域と台風1号との影響で南西の季節風(Southwest monsoon or Habagat)が強められ、今後セブでも激しい雨が予想されるという。

なお、フィリピン気象庁は今月7月にもう2つのtropical cyclonesが発生すると予想しており、今年中に20のtropical cyclonesが発生すると見込んでいる。

また、最近ラニーニャ現象が発生したが、これが来年2月から4月まで続くと予測されるという(Manny John Agbay, PAGASA weather specialist 1, said the La Nina stage has officially began and will persist until February to April next year)。

ラニーニャ現象発生の場合は、平年より降水量が多く、tropical cyclonesの発生も多いそうだ(It is characterized by above normal rainfall and formation of more tropical cyclones)。

(7月4日)

5.明日6日水曜ラマダン明け祝日

昨日4日月曜大統領府は、明日6日水曜がラマダン明け祝日( イードアルフィトル、 Eid al-Fitr)であると発表した(July 6 will be a non-working holiday in observance of the Eid al-Fitr or the end of the Islamic holy month of fasting, Ramadan)。

ラマダン(断食月)明け休日の日にちは、フィリピンイスラム委員会(NCMF 、National Commission on Muslim Filipinos )が決めて大統領府に報告し、これを受けて大統領府が公告する(only the Office of the President can declare the Eid al-Fitr as a regular holiday, upon the recommendation of the National Commission of Muslim Filipinos)。

この休日の日にちを前もって確定できないのは、ラマダン(断食月)の開始が新月の後月(陰暦で月の始めの細い月)の確認をしてからということによる。

雲で新月の後月が見えないとラマダン(断食月)開始が1日遅れる。

(7月5日)

6.大統領が警察幹部5人を麻薬密売組織に関与と名指し

5日火曜 パンパンガ州のクラーク空軍基地で ドゥテルテ大統領が、警察幹部5人(現職3人と退職者2人)が麻薬密売組織に関与し擁護していると名指しで非難したが、この内2人はセブに勤務経験のある退職幹部警官である。

セブに勤務経験のある退職した幹部警官の1人はガルボ前国家警察副長官(Marcelino Garbo Jr.)であるが、ガルボ前国家警察副長官は今年3月に56歳の定年で退職、2,011年から2,013年までセントラル・ビサヤ管区警察局長。

もう1人はルート現セブ島北部のダーンバンタヤン町長(Vicente Loot、今年5月の選挙で当選)で、2,005年から2,007年までセブ州警察本部長(国家警察教育訓練局長を最後に昨年2015年7月退職)。

他の3人は、パグディラオ前首都圏警察本部長(Joel Pagdilao)、ティーニョ前ケソン市警察本部長(Edgardo Tinio)、ディアス前ウエスト・ビサヤ管区警察局長(Bernardo Diaz)。

3現職幹部は1日、任務を解かれている。

内務自治省と国家公安委員会は特別調査班を設置し、腐敗警官の調査等に当たる。

名指しされた5人は麻薬密売組織との関係を否定している。

タリニョ現セントラル・ビサヤ管区警察局長(Noli Taliño)は、大統領に名指しされた2人はセブ勤務が長いので2人と一緒になって麻薬密売組織を擁護している警官がセブにいないか調査中である、としている。

(5月6日)

7.麻薬密売組織関与を指摘された元警察幹部のルート町長は大金持ち

5日火曜ドゥテルテ大統領によって麻薬密売組織に関与し組織を擁護していると名指しされた元警察幹部のルート現ダーンバンタヤン(セブ島北部)町長( Vicente Loot)は、自分はビジネスで得た資産を多く持ってはいるが麻薬密売組織へ関与したり組織を擁護したりはしていないと嫌疑を全面的に否定している。

ルート町長は少なくとも10台の自動車、スポーツカー、ジェットスキー、スピードボート、12件の家屋、4ヶ所の農地、ビーチサイドの資産、マンダウエ市の闘鶏場、宝石、現金等を所持している、との多くの報道が昨日からなされている。

ルート町長は、自分は多くの不動産等を所持し資産1億ペソ(0.461換算で2億1700百円)を超えているが購入当時は安かったと説明。

また、大統領は偽の情報をつかまされている。私の妻がダーンバンタヤン町長になってから政敵に偽の情報を流されている、自分は政敵による偽情報宣伝の犠牲者(victim of political black propaganda)である、と主張している。

(注)ルート現ダーンバンタヤン町長の妻Maria Luisaは、1998年からダーンバンタヤン町長だったが2013年の選挙でAugusto Corroに敗れた。3年後の今年5月の選挙でルート現ダーンバンタヤン町長はAugusto Corroに僅か7票差で勝利。

ルート町長(当時は警察幹部)とその家族は国家捜査局に不正蓄財の疑いでオンブズマン室に訴えられたが、2015年2月オンブズマン室は証拠不十分で訴えを退けている。

しかし、下記の2011年のルート夫妻共同の” 資産、負債及び純資産声明(Statement of Assets, Liabilities, and Networth (SALN))”に記載されている資産は驚くべき多さである。

Based on their joint SALN secured by CDN in 2011, the couple owns at least 12 house and lot units in Mango Green Subdivision in Mandaue City, Daanbantayan, and Bogo City.

They also have four agricultural and beach front properties in Daanbantayan, and a condominium unit in Quezon City. Their real properties, acquired since 1985, had a total value of P4 million.

The couple also has a Toyota Land Cruiser (P3.9 million), SUV Ford Explorer (P2.2 million), a Super Grandia Toyota (P2.1 million), Mazda Sports Car (P2.1 million), H2 Hummer (P2 million), two Mitsubishi L300 vans (P793,000), a Mazda sedan (P600,000), Isuzu Forward van (P400,000), and an Isuzu Elf Canter (P360,000).

They have a speed boat (P900,000), two jet skis (P400,000), two generator sets (P145,000), pieces of jewelry (P6 million), furniture (P2 million), insurance policies (P900,000), and bank deposits (P1 million).

They own four mandaue-based companies: Eigado Real Estate, Eigado Lending, Gallera De Mandaue cockpit, and Sabungan Canteen.

(7月7日)

8.大統領がフィリピンの3大麻薬王の名前公表

7日木曜ドゥテルテ大統領と カルダ法務局長( Solicitor General Jose Calida)は、記者会見でフィリピンの3大麻薬王の名前を公表し、麻薬密売組織壊滅へ向け逮捕活動を展開しているとしている。

麻薬密売組織の人間には、中国人、警察官、 刑務所員、市長、町長等が含まれている(It is composed of the following: Chinese nationals, PNP officials, BJMP officials, LGU officials many of them are mayors?and other persons of interest)。

フィリピンの3大麻薬王の3人とは、ピーター・コー( Wu Tuan or Peter Co)、コランコ( Herbert “Ampang” Colangco)、ピーター・リム( Peter Lim a.k.a Jaguar)の3人。

ピーター・コー( Wu Tuan or Peter Co)~ モンテンルパ市のニュービリビッド刑務所( New Bilibid Prison in Muntinlupa City)に収監中。 現在も所内から携帯電話で薬物密売を指揮しているという。ルソン地方が縄張り。

コランコ( Herbert “Ampang” Colangco)~ モンテンルパ市のニュービリビッド刑務所に収監中。 現在も所内から携帯電話で薬物密売を指揮しているという。ルソン地方が縄張り。身代金目当ての誘拐や銀行強盗の犯罪組織の幹部でもある(Colangco is a drug lord involved in a kidnap-for-ransom and bank robbery syndicate)。

ピーター・リム( Peter Lim a.k.a Jaguar)~ビサヤ地方縄張りでビサヤ3大麻薬王のトップ。現在は海外にいると言われている。大統領は、フィリピンに戻ったら殺されるぞと警告している(President Rodrigo Duterte, in a recorded video released by PTV 4 yesterday, said of Peter Lim, “He goes in and out of the Philippines. If he has friends here, please tell him: The moment he lands in NAIA(マニラ空港), he will die. The moment he steps out of the plane, he will die.”)。セブ市バニラッドの閉店中のカラオケバー・ジャガー所有(Jaguar, a bar in Banilad, Cebu City)。香港拠点の国際犯罪組織「14K(広東語でサップセーケー)」との繋がりが指摘されている。

カルダ法務局長は,3人は密売人レベル最大の“Level 5”(1回の出荷量が100キロ以上)に属するという(Level 5 drug lords distribute more than 100 kilos of drugs per shipment)。

3人共中国大陸出身の中国人らしい(Triad comes from Mainland China)。

そして、3人の庇護者が退職したガルボ元国家警察副長官(Marcelino Garbo Jr.、2,011年から2,013年までセントラルビサヤ管区警察局長)で現在米国に滞在しているという。

なお、刑務所の刑務官が収監中の人間から金をもらい買収されることが多いので、刑務官の入れ替えや教育訓練のやり直しその他対策が政府により検討されているという。

(7月8日)

9.ISIS脅迫情報で警察厳戒態勢

ダバオ市がISISグループから脅迫されたというPaolo Duterteダバオ副市長からの情報に接しセントラル・ビサヤ管区警察局は厳戒態勢を敷いている(The Police Regional Office in Central Visayas (PRO-7) has placed the region under high alert status following reports from Davao City Vice Mayor Paolo Duterte that the city received threats from the Islamic State (ISIS) group)。

(注)Paolo Duterteダバオ副市長は大統領の息子で現在ダバオ市長代行(市長は大統領の娘Sara Duterteであるが休暇中)。

Noli Taliñoセントラル・ビサヤ管区警察局長は、セブに直接的脅威はないものの精力的に諜報活動に当たっているとしている。

そして検問所を増加させる等の施策をとるが、市民は不便を我慢するようにと呼びかけている。

(7月9日)

10.ダーンバンタヤン町長とPeter Limに対する税務調査開始

ドゥテルテ大統領によって麻薬密売組織を擁護していたと名指しされた元警察幹部のルート現ダーンバンタヤン(セブ島北部)町長( Vicente Loot)への税務調査がセントラル・ビサヤ内国歳入局によって開始された。

ルート町長の資産は1億1千万ペソ(0.460換算で2億4千万円)と本人が先週認めているが、彼の 資産負債及び純資産声明(Statement of Assets, Liabilities, and Networth (SALN) in 2011)や所得申告が正しいか調査検証するという。

(注)By his admission last week, Loot said his assets now stood at around P110 million.
According to Loot’s SALN, he and his wife own 10 motor vehicles, a sports car, two jet skis, a speedboat, 12 house and lot units, four agricultural lots, beach front properties, a lending company, a cockpit arena, pieces of jewelry, and about a P1 million in bank deposits。

ルート町長が退職した昨年には退職金等560万ペソの収入があったはずなのに、わずか150万ペソの収入との申告になっているという。

ルート町長は、申告は適切になされており税務調査に協力する、と言っている。

ルート町長に対する調査と同時に、3大麻薬王の一人とドゥテルテ大統領によって名指しされたセブ及びボホール在住のPeter Limという名前の全員の税務調査も開始された。

セブにはPeter Limという有名なビジネスマンがいて、彼はドゥテルテ大統領によって名指しされた麻薬王のPeter Limとは別人だと大統領発表の直後にマスコミに発表している。

(注)セブ在住のPeter Limという有名なビジネスマンの事業~Hilton Heavy Equipment in Mandaue City; Limbros Realty and Development Corporation, which manages Happy Homes in the cities of Lapu-Lapu and Talisay; Kazz International; K1 KTV in Cebu City; and Tiger Motor Sales。

彼は2001年に麻薬密売の大物であるという嫌疑により兄弟のWellingtonと共に下院の審問に呼び出されたという不名誉な過去がある。

Peter Lim兄弟は従業員のBernard LiuとAnanias Dyの証言(”Peter Lim兄弟は香港から麻薬を密輸入している”)により審問されたのだが、証拠不十分で放免されている。

その後従業員のBernard LiuとAnanias Dyは、不審な死に方で殺されている。

セブ在住のPeter Limという有名なビジネスマンの弁護士( Dioscoro Fuentes Jr.)によると、2001年選挙管理委員会に登録されているPeter Limという名前の者はセブに110人いるそうだ(Limは林のことと考えられるので多いはず)。

入国管理局のデータでは、Peter Limという名前の者は全国で4000人いるという。

ルート町長は、ビジネスマンのPeter Limはコンパレで、Peter Limはルート町長の息子の代父だが、Peter Limの活動については知らない、と言っていた(Loot had earlier admitted that businessman Peter Lim is his kumpare (close friend) as the latter is the godfather of one of his sons. But he claimed to not know of the activities of Lim)。

(注)コンパレkumpare (close friend)~洗礼や婚姻における代父(教父)と実父との関係、又は代父と実父の相互の呼びかけ。日本における、”おい、兄弟”といったかんじらしい。

ドゥテルテ大統領はPeter Limについて、ビサヤ地方で活動しているとの情報以外何も語っていない(Aside from operating in the Visayas, no other specific descriptions about Lim were given by the President)。

(7月12日)

11.管区警察の特別捜査隊を総入れ替え

ドゥテルテ大統領就任(6月30日)後の7月4日に任命されたNoli Taliñoセントラル・ビサヤ管区警察局長は、昨日12日火曜 地域違法薬物取締特別捜査隊と 地域特別捜査隊の隊員67人全員を総入れ替えすると発表した(The police director announced on Tuesday the transfer of all 67 operatives of the Regional Anti-Illegal Drugs Special Operations Task Force (RAIDSOTF) and the Regional Special Operations Group (RSOG))。

この人事異動は定期異動の一環の他に、隊員の仕事ぶりに対する不満の意味合いもあるという。

今までの隊員は昨日12日より5日間の研修を受ける(Among the subjects to be discussed in the five-day training is spirituality, human rights, core values and culture of police service, police intervention techniques, and standard operating procedures)。

同局長は、一昨日11日月曜に5人の幹部警官の異動も行っている。

セントラル・ビサヤ管区警察では、まだ麻薬密売人リストの半分しか逮捕できていないという(they still failed to arrest 50 percent of their targets)。

(7月13日)

12.セントラル・ビサヤ管区警察の5本部長を更迭

昨日13日水曜Ronald “Bato” Dela Rosa国家警察長官は、全国規模の警察組織の刷新の一環としてセントラル・ビサヤ管区警察の5本部長を更迭した。

警察組織の刷新は、上から始まり末端まで及ぶという(major revamps have been implemented from the national police headquarters to the lower units)。

更迭の5本部長は、セブ州警察本部長、ボホール州警察本部長、セブ市警察本部長、マンダウエ市警察本部長、ラプラプ市警察本部長。

5人共階級は警視正( These officials hold the rank of senior superintendent, the equivalent of a full colonel in the Army、軍隊の陸軍大佐に相当)。

解任された5人は国家警察本庁(Camp Crame)付となる。

後任のセブ州警察本部長は、前セントラル・ビサヤ・ハイウエイ・パトロール隊長(former head of the Highway Patrol Group in Central Visayas)。

新ボホール州警察本部長は、Senior Supt. Felipe Natividadが就任。

新セブ市警察本部長は、前パサイ市警察本部長(former chief of the Pasay City police)。

新マンダウエ市警察本部長は、サンファン警察から(San Juan Police、多分マニラ首都圏のサンファン市)。

新ラプラプ市警察本部長は、前サマール州警察本部長(former provincial director of Samar)。

(7月14日)

13.覚醒剤犯2707人自首

セブ市における2週間の”ノック・説得作戦(Oplan Tokhang operation)”により12日火曜までで覚醒剤犯2707人が自首したそうだが、今後更に増加する見込みという。

(注)ノック・説得作戦(Oplan Tokhang operation)~バランガイ在住の警官とバランガイ・タノッドが覚醒剤使用者や密売人を戸別訪問し自首するよう説得する作戦。TokHangはToktok(Knock)とHangyo(Urge)の合成( the Cebu City Government will implement a project in the barangay that will conduct a house-to-house campaign urging alleged drug users and peddlers to turn themselves in。 Policemen who reside in the barangay and some barangay police personnel will implement Project TokHang, or Toktok, Hangyo (Knock, Urge).)。

セブ市警察本部の捜査管理部によると、2707人の内覚醒剤使用者が2075人、覚醒剤密売人が632人とのこと(According to Investigative and Detective Management Branch (IDMB) Chief Inspector Ryan Devaras, of the 2,707 surrenderees, 2,075 are drug users while 632 are pushers)。

11警察署の内で使用者と密売人の自首の多かった警察署は、Talamban Police Station(使用者735人)とPasil Police Station(密売人126人)。

(7月15日)

14.セブ市長が覚醒剤犯射殺への賞金廃止

オスメーニャ・セブ市長は、覚せい剤密売容疑者を射殺したら1人当り5万ペソ(0.444換算で11万3千円)の賞金( 負傷させた場合は1人当たり5千ペソ)を出すとしていたが、昨日14日木曜これを廃止するとした。

今までに62万5千ペソ(140万円)の賞金を警察に出している。

オスメーニャ・セブ市長は、解職されたBenjamin Santosセブ市警察本部長は自分と協力して麻薬撲滅運動を展開し成果を上げているにもかかわらず、国家警察長官が 同本部長を一方的に自分に何の事前通告や相談も無しに解任したので動転しているという。

同市長は、自分は麻薬撲滅や治安維持の全てのキャンペーンから身を引き今後他の仕事に精を出すので新任のセブ市警察本部長が好きにやればいい、と突き放している。

なお、5人の警察本部長(セブ州警察本部長、ボホール州警察本部長、セブ市警察本部長、マンダウエ市警察本部長、ラプラプ市警察本部長)が更迭された理由は、フィリピンの3大麻薬王の庇護者であるガルボ元国家警察副長官(Marcelino Garbo Jr.、2,011年から2,013年までセントラルビサヤ管区警察局長)と関連があったからという説がある。

(7月15日)

15.大統領が麻薬王とは別人と主張しているPeter Limに会う

自分は大統領が名指しした麻薬王Peter Limとは同姓同名の別人と主張しているセブのビジネスマンPeter Limが、ダバオ市において大統領と会って種々説明して無実を主張したが、別れるまで疑いを晴らすことは出来なかったという(Despite his explanations before the President, the businessman did not step out of the PDEA office cleared of the lingering suspicions)。

大統領は、無実を主張するなら国家捜査局やアギレ司法長官のところへ行き調べてもらえと強く促したとのこと(he was urged by the President to submit himself to a probe before the National Bureau of Investigation (NBI) and go to Justice Secretary Vitaliano Aguirre III)。

会見は15日金曜に行われ、その会見ビデオが昨日16日土曜発表された。

場所はダバオ市のダバオ地方薬物取締局(PDEA Region XI office in Davao City、薬物取締庁(Philippine Drug Enforcement Agency)は大統領府に属す)で、ビデオは約30分。

会見の申し込みでセブのビジネスマンPeter Lim側は別の場所を希望したが、大統領が申し入れを拒否し役所で会ってビデオも撮るとしたとのこと。

大統領は麻薬撲滅についての長演説をしたり厳しい詰問をしたりしている(大統領は元検察官)。

例えば、”火のないところに煙は立たないというが、なぜあなたの名前が頻繁に出るのか不思議だ”、といった具合((I am wondering why your name keeps on cropping up. Where there’s smoke, there’s fire)。

大統領はこの場は無実を証明する場ではないとの立場。

別れ際に大統領は、”あなたの力になれずに悪かったね”と言ったという(Duterte told Lim “I’m sorry, I cannot save you)。

しかし、大統領はPeter Limとの握手を拒否した(As he got ready to leave, Duterte refused to shake Lim’s hand.)“I’m sorry, I cannot shake your hand,” said the President)。

(7月17日)

16.大統領とPeter Limの会見についての反応

15日金曜の大統領とPeter Limの会見を受けて国営ラジオ局の放送で大統領府首席報道官が”セブのビジネスマンPeter Limがいまや無罪を証明しなければならない”と言っているが、”憲法は有罪の立証をするのは国家の義務であるとし逆であってはならない”としているのだからPeter Limに無実の証明をさせるのは憲法違反である、とセントラル・ビサヤ自由法律援助団体の会長が言っている( PRESUMED INNOCENT。Having Peter Lim prove his innocence is unconstitutional.The last time I read the Constitution, it said that it is the duty of the state to prove the guilt of a person and not the other way around.”This was the reaction of lawyer Democrito Barcenas, chairman of the Free Legal Assistance Group (FLAG) in region 7, to the statement of Communications Secretary Martin Andanar over the state-run radio dzRB that the burden of proving the innocence of Peter Lim is now in the Cebuano businessman’s hands)。

(注) 推定無罪Presumed Innocent~ 何人も有罪と宣告されるまでは無罪と推定される という近代法の基本原則。 被疑者や被告人について、刑事裁判で有罪が確定するまでは罪を犯していない人として扱わなければならないとする 原則。lawyer Democrito Barcenasは、検察官が被疑者Peter Limの犯罪を証明しなければ、有罪とすることができないのだから、被疑者Peter Limが自らの無実を証明できなくても法律上はよいということを言っている。

そしてlawyer Democrito Barcenasは、国家捜査局は大統領府の下部機関なのだから同局が大統領が麻薬王と疑っているPeter Limを無実とするのは難しいだろうとしている( it would be hard for the NBI to exonerate Lim because it is an agency under the Office of the President)。

またlawyer Democrito Barcenasは、Peter Limは幸運でもあるともしている。

他の多くの被疑者が射殺されているのに比べ彼は弁明の機会を与えられているからという。

セブでは5月17日から6月7日までの警察の手入れで15人が射殺されている(全国では100人以上)。

一方、インターネットへの書き込みでも、貧乏人と金持ちで法律の適用がダブル・スタンダードなっているとの指摘が目立つそうだ。

インターネットへの書き込みである者曰く、Peter Limが金持ちで影響力があり多くのボディーガードを擁していなかったら今頃殺されている。

他方、大統領とPeter Limの会見についてAFP=時事は、”まるでギャング映画、比大統領 麻薬王とされる人物と面談。フィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ(Rodrigo Duterte)大統領は15日、南部ダバオ(Davao)の麻薬取締局で、同国の麻薬王の一人と疑われる実業家のピーター・リム(Peter Lim)氏と面談し、面と向かって殺すぞと脅した。ドゥテルテ大統領は、このギャング映画さながらの奇妙な面談で「処刑するよ……始末するよ」と発言し、リム氏に麻薬から手を引くよう警告した。”と報じている(7月17日(日)15時43分配信)。

これは、大統領の発言”If you are involved in illegal drugs, I will end you and I will make sure of it. Remember that I will end you”のことを指しているものと思われる。

(7月18日)

17.大統領が近いうちにセブ州の麻薬腐敗市長・町長を公表

昨日18日月曜 デラロサ国家警察長官はセブ市を訪れセントラルビサヤ管区警察局で訓示するとともに記者会見を行い麻薬撲滅運動等について種々語った。

(注)デラロサ国家警察長官(Philippine National Police Chief Ronald “Bato” Dela Rosa)~ドゥテルテ大統領によりダバオ市警察本部長( Davao City Police Office (DCPO) director)より国家警察長官に抜擢された。しかし、来年5月に定年の56歳に達するので11ヶ月しか在職できないとのこと。

まず、大統領が近いうちにセブ州の麻薬関連の腐敗市長・町長を公表するとのこと(PRESIDENT Rodrigo Duterte will soon announce the names of mayors here in Cebu who are allegedly linked with illegal drugs)。

(ダーンバンタヤン町長(Daanbantayan Mayor Vicente Loot)が警察幹部時代に麻薬王を庇護していたことは既に公表済み)。

セブのビジネスマンPeter Limについて彼が麻薬王かどうか肯定も否定もしないが諜報機関の情報では麻薬王がセブにいるとなっている。

確固たる証拠を掴まないと法廷で有罪にできないのは勿論、麻薬王は検察官、裁判官、刑務官、メデイアまで買収するので法廷闘争の難しさがあるとしている( Dela Rosa admitted it is difficult to pin down drug lords through a court battle since they have connections in the prosecution service, judiciary and even jail offices。 They buy our prosecutors, judges, prison officials and even the media)。

テレビのアンカーから、警官がセブのビジネスマンPeter Limを警護している、と指摘されると、長官は、すぐに警護取り止めの命令を出した(Don’t provide him (Lim) any security. He’s not cleared yet even if he went to see the President. Stay away from him)。

長官は最近のセブ市及びセントラルビサヤ管区の警察幹部の解任について、麻薬密売組織から金を受け取っている警官がいるとの情報に基づくと認めた( Dela Rosa admitted that the revamp of police officials in Cebu City and in Central Visayas was because of reports that some of them were receiving money from personalities involved in illegal drugs.)。

オスメーニャ・セブ市長がBenjamin Santosセブ市警察本部長等の解任に腹を立て、もう警察に協力しないと宣言している件について、長官は市長に謝罪するが(I’m sorry if you (Osmeña) didn’t like my decision to relieve your city director and your other police who are identified with the illegal drugs trade)我々にはやるべき仕事があるのだと述べ、オスメーニャ・セブ市長に今後も協力して欲しいとしている。

(7月19日)

18.28人の警官が戦闘荒廃地域へ飛ばされる

セントラル・ビサヤ管区警察の少なくとも28人の警官が戦闘で荒廃した地域への転出命令を15日金曜付けで受けたそうだ。

28人の殆どが地域違法薬物取締特別捜査隊(Regional Anti-Illegal Drugs Special Operations Task Force (RAIDSOTF))と 地域特別捜査隊(Regional Special Operations Group (RSOG))の隊員だった者で、ルソンの反乱軍で荒廃した地域やミンダナオの戦闘で荒廃した地域への転勤という(AT least 28 operatives mostly from two special police units in Central Visayas are heading either to the rebel-infested areas in Luzon or to war-torn areas in Mindanao)。

これらの捜査隊の隊員は67人全員が12日付けで職を外され15日まで研修を受けていたが、特に悪質な者が15日付けで飛ばされたのだろう。

転出の理由は説明されていないが、麻薬組織から金を受け取っていたためと推定される。

というのは、18日月曜セブにおいてデラロサ国家警察長官が、最近の警察幹部の入れ替えは麻薬組織から金を受け取っていた者がいたため、と説明しているから(Dela Rosa said the revamp of police officials in Central Visayas was because of reports that some of them were receiving money from personalities involved in illegal drugs)。

また彼は、”警官はどこの場所の勤務でも喜んで職務に当たるべきだ、職を外された者達はアブサヤフやバンサモロ・イスラム自由戦士や拳銃使いのプロの殺し屋と戦って欲しい(I want these relieved operatives to fight the Abu Sayyaf and the BIFF (Bangsamoro Islamic Freedom Fighters) as well as the gun-for-hire groups)”、とも語っている。

デラロサ国家警察長官は、麻薬犯と関係のあったセントラル・ルソン100人の警官の職を外し、ミンダナオへ転出させている(Dela Rosa said he also relieved about 100 policemen from Central Luzon who were linked to illegal drugs and transferred them to Mindanao)。

タリニョ新セントラル・ビサヤ管区警察局長(Noli Taliño, the new PRO-7 director)は、”管内の違法薬物犯逮捕に失敗した警察署長は直ぐに職を外されるだろう。我々は管区内から違法薬物を一掃するのに3~6ヶ月の時間を与えられているが、それが出来なければ私も出て行く”と言っている(We were given three to six months to clean the region from illegal drugs. If I won’t be able to do it, I’d rather go too)。

(7月20日)

19.4キロの覚醒剤所持の中国人女を空港で逮捕

昨日20日水曜マクタン・セブ国際空港に到着した中国人女(Liming Zhou, 27歳)が4.05キロ11袋末端価格 620万ペソ(0.444換算で1396万円)の覚醒剤を所持していて逮捕された。

女は、午前11時25分着の香港からのCathay Pacific Flight CX921に搭乗して到着、グリーンのドレスを着た魅力的な容貌という( An attractive young Chinese woman in green dress)。

スーツケースをレントゲン撮影機に通したところ検査官が内部に袋があるのを発見。

麻薬探知犬(K-9 )が薬物ありの反応を示したので、スーツケースの中の合板の仕切りを壊したところ覚醒剤(methamphetamine hydrochloride or shabu)が隠されていた。

パスポートによると女は湖南省出身(Zhou’s passport showed that she hails from Hunan, a mountain province in Southern China)。

パスポートは今年1月15日発行で10年有効。

女は今年3月と5月にもセブに来ておりそれぞれ3~4日滞在している。

今回は23日土曜に帰国の予定だった。

湖南省で看護婦をしていたが現在失業中で、従兄弟の恋人のカナダ人にスーツケースを運ぶように指示されただけで中の覚醒剤は知らないと言っている。

空港でフィリピン人男女が出迎えラプラプ市のホテルに案内する手はずだったという。

(7月21日)

20.Peter Limマニラの国家捜査局に現れる

Rodrigo Duterte大統領と会見して6日後の昨日21日木曜セブのビジネスマンPeter Limが(麻薬王であるという)嫌疑を晴らすとしてマニラの国家捜査局(本部、Taft Avenue,Ermita)に現れ調査に応じた。

Peter Limとその弁護士( Ramon Esguerra)は午後に国家捜査局に着き、3時間位国家捜査局薬物不正使用特殊部隊長(Director Roel Bolivar, head of NBI’s special task force on drug abuse)の質問を受けた。

Peter Lim側は、宣誓供述書ではなく書簡を提出したそうだ(they gave NBI a letter not an affidavit)。

その書簡は国家捜査局長(NBI director Dante Gierran)宛で、無実を主張するものという。

Peter Lim側は、必要があればまた来るとしている。

Peter Lim本人は、自分の家族は証拠のない疑惑により危険に晒されている、と語っている。

弁護士は、潔く難事に当たるしか彼には選択肢がないのだ、本物の麻薬王なら表に出てこないだろ(He has no choice. He has to face the music。The real Peter Lim will never surface)、と語る。

また、Peter Limの法律顧問( Lawyer Pedro Leslie Salva)は、憲法上何人も有罪が確定するまで無罪と推定されるという原則があるが、このケースではそうはなっていない(Under the constitution, Salva said any person is presumed innocent unless proven guilty.But this is seemingly not the case here)、と言う。

(注)セブのビジネスマンPeter Limは、2001年に麻薬密売の大物であるという嫌疑により兄弟のWellingtonと共に下院の審問に呼び出されたという過去がある。

Peter Lim兄弟は従業員のBernard LiuとAnanias Dyの証言(”Peter Lim兄弟は香港から麻薬を密輸入している”)により審問されたのだが、証拠不十分で放免された。

その後証言の従業員のBernard LiuとAnanias Dyは、不審な死に方で殺されている。

(7月22日)

21.デング熱昨年の2.48倍セントラル・ビサヤ

セントラル・ビサヤのデング熱患者が昨年の2.48倍に達している。

1月から7月16日までの患者数は6,810人(前年の同期間2,750人)。

死者も増加しており3.30倍になっている。

今年の死者は57人で昨年の同期間は15人。

セントラル・ビサヤのデング熱患者6,810人の内、セブ州は約半分の3,108人。

都市別では、セブ市がトップで978人、次いでマンダウエ市312人、トレド市268人。

患者の多くは6~10歳の子供。

デング熱患者の増加原因は、水不足で容器に水を貯めることが多かったせいではないかとのこと。

雨季で、なおかつラニーニャ現象が発生しているため来月の患者は更に増えると心配されている。

なお、デング熱ワクチン接種プログラムの一環でセブでは10月からサンプルの一部の学校児童への接種が始まるという(anti-dengue vaccines will be administered in October to a sample population of 9-year old school children in Cebu as part of the health department’s anti-dengue program)。

(7月23日)

22.週末に麻薬容疑者12人殺される

この週末(23日が土曜)にセントラル・ビサヤ管内で12人の麻薬容疑者が殺された。

12人の内10人は警察の手入れによるが、2人は誰が殺したか不明で自警団によると推定される(suspected vigilantes)。

これで7月1日以来管内で殺された麻薬容疑者は22人となる。

全国では240人。

タリニョ管区警察局長( Police Regional Office-7 director Noli Taliño)は、先日誰か不明の者から次の内容のTEXTを受け取ったという。

”バランガイに違法麻薬を売り続けている者がいるが、この者を殺すことを了解してもらいたい。”

局長は、その者の名前や住所を警察に報告してもらいたい、と返信したという。

局長は、警察は裁判抜きの処刑は許さない、と言う(the police do not allow summary killings)。

彼によると昨日25日月曜までで、ノック説得作戦キャンペーン(Oplan Tokhang campaign)により5万人が投降したという。

(注)ノック説得作戦キャンペーン(Oplan Tokhang campaign)~バランガイ在住の警官とバランガイ・タノッドが覚醒剤使用者や密売人を戸別訪問し自首するよう説得する作戦。TokHangはToktok(Knock、ノック)とHangyo(Urge、説得)の合成。

なお、ドゥテルテ大統領は昨日25日月曜就任後初の施政方針演説を行い麻薬撲滅に邁進するとしたが、その中で人権は犯罪者を守る言い訳にはならないとした。

(7月26日)

23.反麻薬キャンペーンに失敗した知事市長は停職

6ヶ月後の年末までに管内から麻薬の蔓延を除去又は縮小出来なかった知事、市長、町長は(重大な職務怠慢で)行政告発され停職処分を受けるであろう(GOVERNORS and mayors who fail to eliminate or at least reduce the spread of illegal drugs in their respective areas by the end of the year will face administrative charges and, if found guilty, be suspended)。

昨日26日火曜スエニョ内務自治大臣(Ismael Sueño)がセブ市のセントラル・ビサヤ内務自治局 (DILG-7) を訪れ記者団に上記のように語った。

彼は、反麻薬キャンペーンへの協力を拒否する自治体の首長に対して重大な職務怠慢で行政告発する権限を大統領から与えられたという。

また彼はドゥテルテ大統領就任後全国で20万人の麻薬常習者と麻薬密売人が投降したと語った(More than 200,000 junkies and pushers have surrendered to the police and local officials in various parts of the country after Duterte was elected)。

セントラル・ビサヤでは4万7千人の麻薬常習者と3千人の麻薬密売人が投降している(In Central Visayas, more than 47,000 users and 3,000 pushers surrendered to the police between July 1 and 25, and promised to give up illegal drugs)。

(7月27日)

24.4キロの覚醒剤所持の中国人女の接触相手を探す

20日水曜マクタン・セブ国際空港に到着した中国人女(Liming Zhou,27歳)が4キロの覚醒剤を所持していて逮捕された事件のその後であるが、警察は現在この女のセブにおける接触相手を探しているそうだ。

女が所持していたiPhoneの中から男女のフィリピン人の写真が発見され、警察はこの男女を探している。

女によると、この男女が空港に迎えに出て、空港から10分ほどのホテルに連れて行くことになっていたとのこと。

男が運転するのだという。

警察は当日の監視カメラの映像にこの2人が写っていないか調査中。

女は、荷物の運搬をいとこの恋人のカナダ人から依頼されたと言っているが、カナダ人の名前はCharlesとしたが、いとこの名前は供述していない。

国家警察本庁の違法麻薬捜査班(Anti-Illegal Drug Group (AIDG) based in Camp Crame)は、女のiPhoneから通信相手と通信内容を突き止めようと解析作業中で来週結果が出るという。

(7月28日)

25.私刑殺人(自警団スタイル殺人)増加

メトロ・セブにおいて27日水曜から28日木曜にかけてのわずか24時間で麻薬密売容疑者に対する私刑殺人(自警団スタイル殺人、vigilante-style killing)が4件発生した。

銃撃を受けた5人目は病院に運ばれたが重体。

この4件の殺人を加えると20日水曜からメトロ・セブにおける麻薬密売容疑者に対する私刑殺人が10件になる。

セブ市4件、ラプラプ市2件、ダナオ市2件、マンダウエ市1件、コンソラシオン町1件。

この動きに対して、人権団体、警察、セブ市議会の治安維持委員会等は”あってはならないこと”と警鐘を鳴らしている。

人権団体は事件の調査を開始したし、警察は”麻薬密売人がいたら警察に連絡し警察に委ねるように”と呼びかけている。

(注)私刑殺人(自警団スタイル殺人vigilante-style killing)~ 裁判に基づくことなしに執行される私的な制裁である殺人。ダバオ市の”ダバオ死の部隊(Davao Death Squads)”が麻薬密売容疑者等に対する私刑殺人を多数行ったことで有名。800~1000人を殺したという説もある。2009年国連総会人権理事会のレポートでは"ドゥテルテ・ダバオ市長は、これらの殺人を防ぐような対策を何もしておらず、さらに彼の公的な発言は、事実上、彼らの活動を支持していることを示唆している"と報告している。

ダバオ市で”ダバオ死の部隊”が活躍していたと同じ頃、セブでも2004年から2006年にかけてほぼ毎日のように強盗殺人容疑者等に対する私刑殺人が発生した(In 2004 to 2006, vigilante-style killings were reported almost daily in local and national papers. Newspaper reports counted 168 victims. No suspect had been brought to court for lack of witnesses)。

この私刑殺人が横行していた頃、当時のオスメーニャ市長(現市長でもある)は警官が容疑者を負傷させたり殺した場合2万ペソの賞金を出していた。

また彼はセブ市で連続的に発生する強盗殺人事件の犯人を捕らえるためエリート警官を集めハンターチームを組織していたが、私刑殺人(自警団スタイル殺人)への関与は否定していた(He also formed the Hunter Team, an elite police unit whose task was to go after crime suspects in response to the series of robbery-killings that hit the city.Despite his strong stance against crimes, Osmeña denied having a hand in the killings)。

なお、セブにおける私刑殺人(自警団スタイル殺人)は2007年1月のセブ開催のASEANサミットを前に下火になっていった( In the latter part of 2006, the executions died down as Cebu prepared for the hosting of an Association of Southeast Asian Nations (Asean) summit)。

(7月29日)

26.大統領はセブに軽量軌道交通システムを導入する意向

セブにおいては、セブ・バス高速輸送(Cebu BusRapidTransit (BRT))システムが今年着工で2018年一部運行開始の予定になっていたが、これに代えて軽量軌道交通( Light Rail Transit (LRT))システム導入へ転換する動きになっている。

セブ・バス高速輸送システムについては、 土地買収や立ち退き住民移転問題があるので、開業が大幅に遅れる恐れもあったし、都市交通輸送システムの専門家からバス高速輸送システムは道路の狭いセブでは機能しないだろうとの指摘も受けている。

その上、2016年一般会計歳出予算法でセブ・バス高速輸送システムへの予算が付かなかったので、このプロジェクトは棚上げになっている(The proposed implementation of the BRT in Cebu was one of the priority projects of the Aquino administration but was shelved after its funding was not included in the 2016 General Appropriations Act (GAA))。

一方、ドゥテルテ政権は、セブに軽量軌道交通システムを導入することを優先しているとのこと(The administration of President Rodrigo Duterte has prioritized the establishment of LRT lines outside Metro Manila, particularly in Cebu and Davao)。

費用は、官民パートナーシップで民間支弁(the National Government plans to do it through public-private partnerships)。

そしてドゥテルテ大統領は、悪化する交通状況に対処するため彼に非常事態権限を与えるよう議会に求めている(Due to the worsening traffic situation across the country, Duterte has also asked Congress to give him emergency powers to solve it)。

これに対して、セブ1区、4区選出議員等は、セブへの軽量軌道交通システム導入に賛成し、大統領に非常事態権限を与えることにも賛意を示している。

(7月30日)

27.セブにも”死の部隊”がいるのか?

セブにも”ダバオ死の部隊 (Davao Death Squads)”と同じような”セブ市死の部隊(Cebu City Death Squad)”がいるのか、との疑問が出ている。

昨日30日土曜午前1時頃セブ市バランガイTalambanの店で大工( Rogil Nudalo, 38歳)が友達2人と酒を飲みながらギターを気楽にかき鳴らしていると、ガンマンが1人現れ大工の胸を3発銃撃し、仲間の運転するオートバイで逃走した。

ガンマンは、手書きで

“Pusher, Carnapper, Akyat Bahay. . . (note from) CCDS.”

と書かれたボール紙を残して立ち去った。

(注)Pusher(麻薬密売人), Carnapper(自動車泥棒), Akyat Bahay(強盗)。Akyat Bahayは Climb-Houseという意味で強盗のことを言う。Kyatは上昇する、 Bahayは家。

銃殺現場にこのようなメモが残されていたのは、初めてという。

警察は、CCDSがどういう意味か検討していて結論を出してはいないが、”セブ市死の部隊(Cebu City Death Squad)”とも解釈できる。

7月1日からセントラル・ビサヤで19人の麻薬密売人容疑者が何者かによって殺されており、セブ市では27日から29日までは1日平均2人の麻薬密売人容疑者が殺されている。

セブ市議会の治安委員会のDave Tumulak委員長は、セブ市の2004年に始まる多数の私刑殺人(Newspaper reports counted 168 victims)の再発が懸念されるし違法殺人は我慢できない、として警察に早急に犯人を捕まえるよう要請している。

(注)人権監視グループによると”ダバオ死の部隊”の殺人件数は1424人(From 1998 to 2015)とされている。

From 1998 to 2015, the number of victims of “summary executions” in Davao City reached 1,424, according to a report of a human rights monitoring group( Philippine Daily Inquirer、03:12 AM April 22nd, 2016)。

(7月31日)


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